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「森田空美の知的きもの入門」 森田空美

 「都会に紛れる色が着たい」と先日書きましたが、目立たない色なら何でもいいわけではないと、警鐘を鳴らしてくれたのが、この本です。


森田空美(あけみ)の知的きもの入門
森田空美(あけみ)の知的きもの入門

(2004/06/15)
森田 空実

 この本も、秋月さんの本同様、「目立たない」「主張しない」という意味で割と似たテイスト。ただどこか人懐こく有機的な秋月流に対し、森田流は、もっとシャープで無機質です。これは、自分が真似するにはちと難しそう、と思いました。

 美しいモデルさんが着ていてさえ、何かしっくりきていない写真がある。何か寒々しい、というか。これを普通の人がヘタに真似したら、ただの「地味」を通り越し、冷たい印象を与えかねない。

 一方では本当に素敵な写真もたくさんあって、特に著者ご自身の着物写真はものすごく素敵。シャープではあるのですが、どこか優しさを帯びて、ホッとするような雰囲気がある。個性が香り立つような感じ。ずっと眺めていたい感じでした。


 着物のテイスト自体は一貫している。なのになぜ、冷たく感じる写真と、優しさを帯びている写真があるのでしょうか。単なるわたしの好みなのかな、とも思いましたが、何度も眺め返していたら、少し分かってきました。

 なんていうのかな、こういうのは、着物からマイナスした空白を埋めるだけの魅力が、着る人に求められるのかも、と思ったんです。着物からマイナスした空白を埋めるだけの魅力が着る人にないと、ぽっかりと穴が開いたみたいで、寒々した印象になってしまう。

 この本に出てくるモデルさんは美しい方ばかりで、魅力がないってことはないのですが、着る人の個性が着物としっくりきていない場合がある。著者の写真が素敵なのは、ご自身の魅力も個性もご存知の上、納得ずくでその着物を選び、気に入って着ているからではないか、と思いました。

 色がきれいだったり、柄が素敵だったりする着物は、「色が好き」とか「柄が好き」といえるポイントがあるのでとっつきやすく、その柄や色の個性に自分の気持ちが沿いさえすれば、意外と着こなしやすい。でも無機的な着物は気に入るポイントをつかみづらい。だから場合によっては上級編なのかも、と思いました。



 目立たない色の着物はほんとにラクだし、こうした無機的なテイストは今の流行でもあるので憧れもしますが、やっぱりまずは「好きだな」と思えるものを選び、人から見て褒められる着物よりも、自分が着ていて嬉しいものを、自分なりに着ることが大事なのかな、とこの本を見て思いました。

 着物姿って、着る人と着られる物とのコラボだもんね。着物自体がどんなに素敵でも、似合わなかったらしょうがない。

 そして、神様ってそんなにイジワルじゃない。好きなものはたいてい似合うようにできてるんじゃないかな、って。ただ、好きじゃないものまで似合わせてくれるほど、神様もヒマじゃないのです。





 2014.01.06追記:最近読んだ森田空美の本をここに整理。気に入った順。

森田空美の「きもの時間」 (和樂ムック)
森田空美の「きもの時間」 (和樂ムック)

(2011/11/17)
森田 空美

 森田本でどれか一冊買うなら絶対この本。理由は、1.著者の写真が多い(すごくカッコイイ!)、2.10ページにわたるインタビュー、3.著者セレクトの着物12ヶ月(モデルは壇れい。すごーくきれい!!)、4.森田流カラーコーデの基本が載っている。唯一の難点は、本のサイズが大きすぎること。なんとA4より大きい! 写真が大きいのは魅力だけれど、収納を考えると、うう・・・考えてしまう・・・。


森田空美のシンプル美着付け
森田空美のシンプル美着付け

(2013/03/14)
森田 空美

 着物、浴衣の着方、一重太鼓、二重太鼓、半幅帯(文庫・男結び・貝の口)の結び方、帯締め・帯揚げの結び方、半襟の付け方が丁寧に解説されている。いずれも到ってオーソドックスなやり方ですが、ここまで写真が多く、解説が丁寧な本は、案外ないかも。オールカラー。B5版。


着物で、おしゃれ (女のココロとカラダシリーズ)
着物で、おしゃれ

(1997/12)
森田 空美

 絶版。文章のみ。前半は著者の着物に対する考え方が出ていて面白い。「着物を着るということはちょっと大変なこと。でも、その緊張感が、女性をいつまでも美しくさせるのです(p.18)」、「あまり完璧すぎると「着物は間違いができない」と思われて、楽しむどころではなくなります(p.20)」、「汚い色は絶対にダメです。年をとっても着られるのは、地味でもきれいな色だと思います(p.53)」、「平安時代にはいい女の代名詞として「色合わせの上手な人」と「歌が上手な人」というのがあげられていたそうです(p.67)」。後半は着物の格と着付けの基本。着物で車を運転するときの注意点(p.111~)、着物で写真を撮る時の注意点((p.117)なども。


森田空美のきもの美巡礼  染めと織りの手わざを訪ねて (和楽の本)
森田空美のきもの美巡礼 染めと織りの手わざを訪ねて (和楽の本)

(2006/10/03)
森田 空美

 結城紬、大島紬、黄八丈、加賀友禅、能登上布など、代表的な織りと染めの工房の様子と仕上がりを写真で紹介。森田本にしては、柄物が多く、華やか。非常に趣味的な本。ハードカバー。

 
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Author:うさぎ
50歳にして着物を着始めた、最初の一年間の日記です。 

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