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「着物でおでかけ安心帖」 大久保信子

 以前、「着物術シリーズ」で逸話を読んで以来、大久保信子先生のファンです。今回、4月に出たばかりの本を読みました。


着物でおでかけ安心帖 美しい着つけとコーディネート
着物でおでかけ安心帖 美しい着つけとコーディネート

(2013/04/24)
大久保 信子


 オールカラーで、前半は季節やTPOに合わせたコーディネート、後半は詳しい着付け方法の説明でした。

 二十四節気にのっとった季節にあわせた装いは、実際のコーディネート案のみならず、説明が詳しく、分かりやすくてよかったですが、もっと良かったのは、「信子さんのこぼれ噺」と称するコラム。


 特に印象に残ったコラム、気になったコラムを3つほど引用します。


  粋って何?

 粋な着物といえば、歌舞伎のお富さんを思い浮かべ、縞の着物に飛びついてしまいますが、実は単純なようでいて着こなしが難しい柄だと思います。粋とは「垢抜けしていて、張りのある色っぽさ」と定義してみても、よく分かりません。

 昔から「野暮にもまれて粋となる」「粋は地味の突きあたり」などといわれていますが、さりげなくそれが表現できるように努力したいものです。(p.41)


 「野暮にもまれて粋となる」「粋は地味の突きあたり」?? そんな表現があったんだ~。初めて知りました。

 つまりこれって、粋っていうのは、目指して到達できるようなものではなく、たくさんの経験が極まったところに、期せずして生まれるもの、ってことかな?

 わたしもご多分に漏れず、粋を目指して縞の着物を一枚買いましたが(自分で買った着物の中で、一番高かった)、縞の着物を着りゃ、粋に見える、なんて単純なものではなさそうですね^^;。




 夏着物感覚で浴衣を着るなら

綿紅梅や綿絽など、上質な生地のよそゆき浴衣を着るときは、白足袋をはくことで夏着物風になります。裾よけの裾丈は、足袋の上線に合わせて着つけましょう。スポーツブラや和装ブラの上には肌襦袢か、または筒袖レースの半襦袢を。

 帯は麻や木綿の名古屋帯か、博多献上帯などで。和のお稽古、ホテルでの会食、観劇など、幅広く出かけることができます。浴衣なので、履物は下駄がおしゃれです。(p.119)


 これに関しては、p.12-13の2ページにわたり、実例も大きく出ていました。

 よそゆき浴衣を夏着物感覚で着る、という提案は、夏の秋月本と同じですが、違うところが2点。


 1. 秋月本は草履、大久保先生は下駄を推奨

 2. 秋月本は昼間のおでかけには長襦袢・半襟着用、大久保先生は長襦袢・半襟ナシを推奨


 つまり大久保先生のほうが、浴衣に近い状態で着る感じ。これは「夏なのだし、せっかく浴衣なのだから、長襦袢ナシで涼しく着ましょうよ」ってことだと思うのですが、これで「和のお稽古、ホテルでの会食、観劇など」は正直、勇気が要りそう、と思いました。

 自分的にはいいと思うのだけど、人の目が怖い。うるさ方に「あら昼間っから浴衣?」って思われそうで。ホテルを格式のある場だと思っている人も世の中には多いし、増して「劇場で下駄は禁止」って思ってる人はなおのこと、多いと思う。実際は、禁止している劇場のほうが例外的なようですが(「私たちの着物術」参照)。

 浴衣に対し、ものすごくくだけたイメージを持っている人もいるので、半襟をつけて「これは浴衣ではなく夏着物」という言い抜けができないと、「半襟が見えない→長襦袢着てない→浴衣→くだけすぎ」と非難されるリスクがある。


 でも、こういう着方が、普通のこととして受け入れられるようになったら、いいですよねえ・・・。




 着物の味 季節感

 着物は、季節より少し早めに着るのはよいですが、遅れるのはダメ。

 古い約束にとらわれないで、自由に着るという主義の方もいらっしゃるかもしれませんが、着物は自分が楽しいばかりでなく、他人にも快感を与える着方をしてほしいのです。

 日本の着物は、いつも季節とともにあります。自然を愛し、自然を身につけるところに、着物の味があるのです(p.59)


 「他人にも快感を与える着方をしてほしい」、これは異口同音にみなさんそうおっしゃること。でもそれを聞くたびに、じゃあ他人に快感を与える着方ができなかったら、着物は着てはいけないのか、と訊きたくなります。

 でも着物姿が快感を与えるかどうかは、9割方、何を着るかより、誰が着るかにかかっていると思う。首がす~っと長くて涼しげ~な美人は、たとえ真夏に袷を着ていたって涼しげですが、体型が暑苦しい人(自分)は、夏着物のルールを総動員して全力で涼しさを演出したところで、焼け石に水。暑苦しいことに変わりはない。でも、太ったオバチャンにだって、着物を着る権利くらい、あると思うんですよね・・・。


 せっかく四季のある国に生まれたんだもの、季節に合った装いを楽しむことに異存はないし、大久保先生の季節TPOは、実際の季節に即した考え方で納得がいくのですが、それでもこう書かれると、ちょっと身構えてしまいます。





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Author:うさぎ
50歳にして着物を着始めた、最初の一年間の日記です。 

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