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「好色一代男」 市川雷蔵

 DVDで古い映画を見ました。

好色一代男 [DVD]
好色一代男 [DVD]

(2006/09/22)
若尾文子、中村玉緒 他


 DVDとして発売されたのは2006年のようですが、映画の封切りは1961年。50年以上前です。わたし、まだ生まれてない~!

 こういう映画って、二重の意味で「時代モノ」だから面白い。舞台が江戸時代であるのみならず、映画が作られた時点がすでに昭和クラシック。昭和の感覚で見つめなおされた江戸時代の感覚を、いま、平成の目で見るわけで、こういう古い映画を見ると、何か、すごくブレたような、不思議な感覚が味わえます。



 ちなみにこの「好色一代男」、原作を読んだことはなく、でもずっと興味はありました。

 名前は中学生の頃から知っている。こんなにスケベったらしい名前なのに、名だたる古典文学として、試験によく出る最重要項目ってところがすごいギャップで、実際のところ、どんな内容なのか、読んでみたかった。

 でもこんな名前の小説を、花も恥らう乙女が、図書館の貸し出し窓口に差し出す勇気、あるはずないじゃないですか。この作品への興味は、胸に封印されたまま、幾年が過ぎ去り、先日久々に、通訳案内士の試験勉強で再会したというわけです。

 それで今回こそはと思い、DVDを借りてみたわけですが、ツタヤで借りるときも、勇気、いりました(笑)。

 でもR指定はついていないし、実際濡れ場らしい濡れ場はない。予告編の口上によれば、「人間の官能を大胆に描いた西鶴の傑作を得て、世之介に扮する市川雷蔵と、初めての時代劇に取り組む増村保造監督が情熱を傾けて寄り添う最大の話題作」とのことですが、原作はともかく映画は「官能」の類ではなく、やはり「古典」と呼ぶに相応しい作品でした。


 また、コメディという触れ込みで、実際可笑しい場面もたくさんあるのですが、反面、江戸時代が抱える矛盾がいやというほど描かれており、人もたくさん死ぬ。手放しで笑える映画ではありませんでした。

 そんな中、この主人公の世之介(よのすけ)という男は、ただの好色男ではなく、彼なりに一本筋の通った好色男なのであります。惚れたおんなのためなら、掛け値なしに必死になる。金もバラまいてしまう。残忍で理不尽な暗い江戸時代の社会の中で、彼だけがひたすらピュアで太陽のように明るい。空腹で倒れそうでも、牢屋に入れられていても、彼はひたすら明るく、何者をも恐れず、ひたすら女に尽くしまくる。

 その「女」というのが、諸々の理由で、一人ではなく、複数(というか3742人)というのはさておき(笑)、実にあっけらかんと社会の枠組みをはみ出してしまうその生き方に、ある種の清清しさを覚えるのは、わたしだけではありますまい。

 楽しいばかりの映画ではなく時代背景がけっこうヘヴィーなので、何度も観返す気にはなれませんが、いい映画でした。

 きれいな着物もたくさん出てくるしね^^。遊郭が頻繁に出てくるので、着物は豪華。赤い襦袢からはだけた白くてスベスベの足がよく出てきましたが、女の目から見ても、きれいだなあ、と思う。

 男性があでやかな女性の着物を着てゾロリと出揃うオカマ遊郭なんていう珍しい場面もありました。

 まあでも、映画で着物を見るのはわけないですね。時代劇観れば、どれにでも着物が出てくるのは、ありがたい限りです。



 これまでに何本か、着物に注目して観てきましたが、江戸時代から昭和初期まで共通しているのは、胸の打ち合わせが浅い、ということです。おそらく、戦後だけが特殊なのでしょう。戦後の占領時代、「アメリカ兵に胸元に手を入れられたりしないよう、女性は胸の打ち合わせをきつくする」という習慣があったそうなので、その名残が今でも残っているのかな、と思いました。

 
 


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Author:うさぎ
50歳にして着物を着始めた、最初の一年間の日記です。 

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