スポンサーサイト

上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。

「雨月物語」 溝口健二

 溝口健二監督の「雨月物語」を見ました。

 最近、着物へのモチベーションがとことん下がっていて、浴衣以外、自分で着る気になれないので、せめて別の形で着物との接触を保とうとしています。


雨月物語 [DVD]
雨月物語

(2011/02/26)
京マチ子、森雅之 他
価格:421円


 これも古典中の古典。怪奇小説。ただ映画は上田秋成の原作「雨月物語」とはだいぶ違っていて、雨月物語からは着想を得た程度の、全く異なる物語でした。

 これはよかった! 白黒映画(なんせ封切りは1953年)なので、とことん地味ですが、なんともいえない味がありました。白黒映画には陰影しかないからこそ、余計凄みがある。これぞ映画!って感じ。また、舞台を見ているような感じもありました。

 物語(※ウィキペディアに詳しいあらすじがあります)も印象深かった。物の怪も出てきますが、それが主題ではない。一口に言えば、戦国時代の戦乱によって翻弄された二人の男が、紆余曲折を経て、自分を取り戻す物語です。

 女たちはそんな男どもに翻弄され、いい迷惑。でも男は男で、立身出世や金銭を欲する心は、女房を愛する気持ちから出ている。そこがなんともいえず切なく、ハッピーエンドとはいえないものの、後味の良い映画でした。



 この映画では、男が女に着物を買ってやるシーンが二度出てきます。ギリギリの生活をしていた者が余剰のお金を手にしたとき、まず愛する女に新しい着物を買ってやる、というのが、なんともほほえましい。

 先日見た「好色一代男」では、主人公が大金持ちの父親に向かって、「金を蔵にばかり溜め込まんと、おかあちゃんに新しい着物の一枚も買ってやったらどうですかい」と言うシーンがありました。羽振りの良い商人の妻でありながら、主人公の母親は非常に貧しい身なりで、やつれた顔。そういう父親を反面教師として、好色一代男は自分の人生を突き進んでいくのであります。


 外国の物語でも、崇拝者からドレス一式がプレゼントとして届く、というシーンがよくありますが、装身具のプレゼントって、特別な意味を思っているように感じます。

 わたしは元来オシャレではなく、着飾って出かけるより、家で本を読んでいるほうが好きですが、じゃあプレゼントは、ドレスや着物より、本のほうが嬉しいかって、ぜーったいそんなことはない。男性から貰うなら、絶対、装身具か花のほうが嬉しい(※ 但し、贅沢感の漂うものに限る(笑))。

 本を貰っても、まあ嬉しくないわけではないけれど、誰がその本をくれたか、すぐ忘れてしまう。わたしにとって本は、贅沢品ではなく、必需品だから、ときめかないんですね。

 そこへ行くと、装身具や花は、たとえ嫌いなヤツから貰っても忘れられない。その気持ちに応えるつもりは全くありませんが、とりあえず気持ちはしっかり伝わる。それは、必需品ではないからだと思います。贅沢品だから。なんだか女としての価値を認めてもらったような気分になります。


 今日見た映画で、主人公の女房が、「きれいな着物が着られることより、買ってくださるあなたのお気持ちが嬉しいのです」と言いますが、まさしくその通り!

 特に、お金のない者が、頑張って働いて、なけなしの金で、愛する人のために、ドレスや着物を精一杯頑張って買ってやる。これぞ最高のロマンだなあ、と思います。賢いかどうかは別として。・・・いや、愚かだからこそ、ロマンチックなのかもしれません。






関連記事
スポンサーサイト

テーマ : きもの キモノ 着物
ジャンル : 趣味・実用

プロフィール

うさぎ

Author:うさぎ
50歳にして着物を着始めた、最初の一年間の日記です。 

最新記事

カテゴリ

月別アーカイブ

上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。