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「日々、きものに割烹着」

日々、きものに割烹着
日々、きものに割烹着
猪谷千香著 筑摩書房 2010年刊


 品の良いおばあちゃまが二人、きものに割烹着姿で座っている表紙に魅せられて、この本を手にとりました。

 著者は東京生まれ、東京育ちの新聞記者の30代の方のようです。内容はきものエッセイで、文章も素敵ですが、写真も素敵。この本には、戦前からきものを着続けている70~80代の女性の姿がたくさん収められているのです。

 みなさんの着こなしぶりを飽かず眺めてしまう。なんど眺めてもいい。みなさんその着こなしから、お人柄が滲み出るよう。凛とした着こなしの方もいらっしゃれば、ゆ~ったりと着ている方も。

 シチュエーションによっても違う。おでかけ帰りの写真は割ときちんと、普段の写真は襟元が超ゆったり。首元って、こんなに空けちゃっていいんだー!と思ったり。

 帯もね、ちょっと曲がっているくらいが粋なのだそうで、お太鼓を結び終えると、わざわざそれを傾げる人もいるそうです。洋服でもお洒落な人はわざと、どこかハズしたりしますよね。それと同じかな?

 何が基本なのかも分からない今、どこかハズす、なんて芸当は、まだまだずっと先の話ですが、帯が曲がっててもいいんだ、と思うと気がラクです。


 きもの姿がゾロリと並んだ昔の写真では、首の空き具合も、帯の高さもおはしょりの量も、みんなそれぞれ違う。帯締めも横真一文字ではなく、右に傾いだり、前が落ちていたり。どれが正しいとか間違っているということもなく、みんな当たり前に着物を着ていた。オシャレな人も、そうでない人も。

 そしてそれは、何百年も昔のことではなく、昭和30年代の写真だそうですから、わたしはもう生まれていたかもしれない。



 
 この本の著者である猪谷千香さんは、箪笥4棹分もきものを持つ着道楽の祖母と暮らし、歌舞伎がお好き、子供の頃にはお琴も習われていたようです。つまり平均より相当きものに縁の深い方。それでもある日思い立ってご自分で着物が着られるようになったのは割と最近、30歳過ぎてからだそうです。

 50年前には誰もが当たり前に着ていた着物。でも今は、わざわざ思い立たないと着方すら知らずに終わってしまう。すごい変化ですね。


「普段着を広めないと、着物はだめになる。日常に着なければ、フォーマルも着なくなってしまうでしょう?」

(p80)



 ・・・そうですね。まずは普段着から始めないと。

 50年前に返ろうとは思わないけれど、わたしも、衣服の選択肢の一つに着物を残しておけたらいいなと思います。




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   これまでコメントをくださった方、どうもありがとう!
   とても励まされ、また参考にさせていただきました。

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Author:うさぎ
50歳にして着物を着始めた、最初の一年間の日記です。 

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